株式会社山田エスクロー信託
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出来高後払い式住宅完成保証信託
   
  [住まいるガードR]における建築工事請負代金の保全スキームの受託
  株式会社山田エスクロー信託と、サムシングホールディングス株式会社の100%子会社である株式会社GIR(以下、「GIR」という。)は、平成21年6月17日付でGIRの販売する住宅完成エスクローシステム[住まいるガード®]における建築工事請負代金を保全するため、下記の通り信託契約を締結いたしました。
 
  1.契約締結の目的
  GIRが住宅完成エスクローシステム[住まいるガード®]の保証対象となる建築工事請負契約の発注者(以下、「施主」という。)からお預かりする建築工事請負代金相当額の金銭について、弊社の信託勘定で分別して管理することにより、工務店の信用リスクの影響を回避するものです。
 
  2.信託の概要
  GIRを委託者兼受益者とする自益信託です。
(1) 施主、工務店及びGIRの三者間で「エスクロー管理及び建物完成保証委託契約」を締結します。
(2) 施主は、建築工事請負代金相当額の金額をGIRに預け、GIRは、その金銭を弊社に信託します。但し、弊社がGIRを代理して受領するため、金銭は、直接施主から弊社に送金される形式となります。
(3) 弊社は、工事期間中、GIRの指図に従って、工務店に対し金額の支払を行います。原則として、検査機関の4回の検査に基づく出来高払いとなり、施主にとって工事代金の前払い状態が起こらないようにします。
(4) 万が一、着工から建物の竣工まで(登録住宅性能評価機関の竣工時検査が完了するまで)の間に工務店が倒産した場合には、バックアップ契約に基づき、GIRが代替工務店を手配して工事の承継を行います。
 
  3.信託を活用した出来高払いスキーム
  有料老人ホームの入居前払金保全スキーム
   
  後払い式出来高払い住宅完成保証
   
  山田エスクロー信託の信託手法を活用した「後払い式出来高払い
   
  工務店・住宅メーカーの倒産により、一般消費者(施主)の家が完成せず、多額のローンと工事現場が野ざらしになったまま放置される事件が、後を絶ちません。
この原因は、建築請負契約において、施主の前払いが支払条件となっており、工務店倒産時のバックアップ契約が不完全な為であります。
施主の被害を極力少なくすることを目標に株式会社GIR様と共同開発したのが、信託スキームを用いた「後払い式出来高払い」住宅完成保証です。以下、ご説明致します。
 
  1.現状分析
 
(1) 工務店・施主間の情報格差による建築工事請負契約締結
  工務店と施主(一般消費者)とでは、住宅建築に関する業務知識・情報量において格段の差があり、一般的に一般消費者は、建築において無知・情報不足を解消し切れないまま契約する例が散見されます。
また、平均的な日本人において、住宅建築は一生に1度の経験であり、この経験格差を埋めるのに、例えインターネットによる情報が氾濫するほど大量にあっても、なお解消できない状況にあります。(年上(父母、祖父母)に相談しても、又彼(彼女)らも過去に1度しか建築経験がないので、工務店との経験格差を埋めることが、構造的に困難な状態と言えます。)
   
(2) 契約上の問題点
  建築請負契約では、支払条件が施主(一般消費者)の前払い(過払い)が一般的であり、リスクは施主が負担している場合が多いのが実情です。
例えば、契約時3割・上棟時3割・竣工時4割の支払条件の請負契約の場合、建物が支払金額に見合った程度に出来上がっていないのに前払いをする契約が一般的であり、これが工務店破綻時の施主の被害に直結する問題点であります。
極端な例ではありますが、実際「今、請負代金を全額支払えば、1割値引きする」という巧妙な勧誘にのせられ、施主は全額前払いし、その後工務店が倒産、「工事現場は野ざらし、施主には住宅ローンがそのまま残る。」という悲惨な報道もされています。
   
(3) 施主への信用リスク
  一方、工務店側にも、「本当に施主に支払能力があるのか?」施主に対する信用リスクを抱えています。
特に住宅ローンを利用せず、現金決済を条件にした請負契約の場合、住宅ローンであれば、ローン実行の可否を確認することで支払能力の有無を確認できますが、現金決済の場合、工務店は支払能力の確認が出来ず、施主への信用リスクは、かえって現金決済の方が高まっています。
(仮に施主の銀行通帳の残高に工事代金相当の残高を確認できても、その残高が当該工事用の資金手当てなのか、実は施主の借金返済充当資金なのかは、わかりません。)
   
(4) 従来の住宅完成保証制度
  施主から工務店への出来高以上の過払・前払いがあると、倒産後、工事続行の時、前払いで支払った工事未完成部分と今後の未完成部分追加工事代の支払という二重払い(追加負担)を起こす構造的なリスクを孕んでいます。
従来の住宅完成保証制度の多くは、金銭保証(取引信用保険をベースにした)スキームであり、そのため、施主は保険金で損害部分をカバーできるとしても、前払い方式の場合、構造的に2重払いを起こすため、結果として高い保険料率に跳ね返った割高な保険料を支払うことになり、個別の保険料のみならず、国民経済的見地からしても結果として過剰な負担になっているとも言えます。
   
(例) 残存工事所要代金10百万円前払い5百万円の場合
 
(保証金額(15百万円) = 施主支払済過払代金(5百万円)+残存工事所要代金(10百万円)
  > 残存工事所要代金(10百万円)
(5) 倒産予備軍の工務店は資金を回すために、赤字受注を請け負う場合があります。
  倒産予備軍の工務店は職人の固定費を賄うため、敢えて資金繰り上、赤字受注を請け負う場合があります。
この場合、実際に倒産されてしまうと、残りの建築工事を請け負うバックアップビルダーは、赤字受注の残存工事を請け負うことに躊躇し、結果としてバックアップビルダー(FC 本部・または建材商社など工務店との取引を常時行なっている優良会社または与信取引先)としての工事の引受手が存在しなくなる事例が散見されます。
結局、施主が当初、「安く作れる」と思って契約した我が家の建築コストは、バックアップビルダーに想定以上の支払いを余儀なくされ、施主にとって割高な残存工事を依頼することになります。
 
  2.信託スキームを活用した「後払い式出来高払い」住宅完成保証
 
新決済方法は、
@ 過払・前払いが無い「後払い」
A 4回の検査機関による検査結果による出来高支払
B 工事着工前のバックアップビルダー契約

を、主な仕組みとしています。
既述したように根源的な問題点は請負契約における「過払・前払い」にあります。
この前提条件を崩し、施主の支払い条件を「4回の住宅検査による出来高基準4回の後払い」を骨子としているので、従来の支払方法と比べると画期的であり、格段に安心です。

   
この新商品は、次の効果があります。
@ 「住宅検査実施後の出来高払い」にしたことにより、構造的な施主の「過払・前払い」を解消する。(出来た以上に支払わない。出来るまで払わない。施主に代わって検査会社の検査の実施)
A 施主の支払代金を信託手法活用により、施主・工務店から倒産隔離し、信託会社で資金の保全を図る。(資金が信託されたのを確認してから工務店の工事着工。施主からの支払遅延の防止)
B 第三者の立場として検査会社のチェックを受けて、信託会社に支払いの指図をする行事役を設定する。(全体の工事完成を保証する行事役(株式会社GIR様)が、信託会社へ支払指図)
C 工事着工前のバックアップビルダー契約(倒産してから後継ビルダーを探すのでなく、同じ工法、部材を承継できるバックアップビルダー契約を工事着工前に手配。速やかに工事を再開できる仕組みつくり。
加えて着工前に工事契約を審査できるので、赤字工事が予想されるバックアップビルダー契約を排除することが可能)
 
  3.新決済方法導入による副次的効果
 
景気低迷の時代,、工務店の倒産を回避することは本スキームでも不可能であります。
本スキームは、工務店側において「前受け」から「後受け」の変化により、資金繰りが一時的に悪化する工務店にとって迷惑な決済手段ではありますが、工事代金が信託され、資金が用意されていることを確認しながら、工事が着工できるため、以下の副次的効果が期待できます。
工務店から見た施主への信用リスクを解消できること。
本スキームは資金繰りが自転車操業の厳しい工務店は参加できない構造的な仕組みとなっているので、結果として業界内での差別化を図ることができ、本決済方法の採用は営業力が高まること。
工務店が、「前の現場の支払い」を「これから請負う現場のお金」で支払うことがなくなり、工務店の健全経営促進に寄与できること。
工務店の協力業者も、元請け金額が保全されながら、工事進捗に応じて入金されることがわかっているので、それに応じて元受業者に請求することができ、安心して協力業者として協力できること。
一方、施主へ融資を実行する銀行などの金融機関としても、借主の契約工務店が倒産されても、担保予定物である建物は工事進捗以上に資金は流出していないので、安心して貸出することができること。(残存工事費用分の資金は信託されて残っている)
金融機関の代わりに担保予定物件の工事進捗管理をしてくれること。
(担保物管理を行内でコストをかけている金融機関にとっては、合理化に貢献できるものと考えられます。
特に店舗網の少ないネット銀行、全国展開の住宅ローンつなぎ融資金融機関などは、本方式であれば、実際に審査部員が担保実査をすることを、不要にすることが可能になるかもしれません。)
加えて、金融機関の代わりに信託会社がローン実行金を住宅完成まで資金保全をしてくれる。
(工務店に完成まで支払わない。勝手に施主にローン代わり金を払い出さない。)
 
  以上、信託手法を活用した「後払い式出来高払い」住宅完成エスクローシステムを提案しました。
景気が不透明な中、平均的な日本人のサラリーマンが行う人生最高額の買い物(注文住宅)が悲惨なドラマにならないよう切望した株式会社GIRとの共同開発商品であります。
株式会社GIR様の住宅完成エスクローシステム「住まいるガード」のホームページも合わせてご参照下さい。
アドレス http://www.gir.co.jp/smileguard/